透析中の急変やトラブルは多い?血圧低下の頻度と対応のリアル

透析看護師

※本記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれています。

「透析は急変が少ない」
そう言われることが多いと思います。

実際そのとおりなのですが、ゼロではありません。

病棟から透析へ転職を考えている方から、
「急変対応ができるか不安」という声を聞くことがあります。

この記事では、透析クリニックで10年ほど働いてきた私が、
実際に現場で起きていることと、どう対応しているのかを書いてみます。


透析中のトラブルは、週に数回はあります

まず正直なところをお伝えすると、何も起きない週はありません。

私の職場では、血圧低下は週に数回のペースで起きています。

他にもよくあるのが、

・血圧低下
・筋痙攣(こむら返り)
・気分不良、吐き気
・穿刺部位のトラブル(漏れ、抜針)

といったものです。

「急変が少ない」というのは、病棟と比べての話であって、
何も起こらないという意味ではありません。

ここを誤解したまま転職すると、入職後にギャップを感じると思います。


それでも病棟より落ち着いて対応できる理由

ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。

トラブル自体は起きます。
でも対応する側の状況が、病棟とはまったく違います。

理由① 患者さんによってパターンが分かっている

これが最も大きい違いです。

透析は同じ患者さんが週3回、何年も通ってきます。
だから「この方は後半に血圧が下がりやすい」といった傾向が、スタッフの間で共有されています。

初めて会う患者さんの急変に対応するのとは、まったく違います。

予測できているぶん、早めに動けます。
そもそも起きないように調整することもできます。

初めて会う人の急変とは、

心の準備がまったく違います。

理由② スタッフが常にフロアにいる

透析室は、常に誰かが患者さんを見ている環境です。

病棟のように、ナースコールで呼ばれてから駆けつけるのとは違います。
同じ空間にいるので、異変にすぐ気づけます。

理由③ 人手がすぐに集まる

何かあったとき、すぐに複数人で対応できます。

夜勤帯に一人で判断を迫られる、といった場面がありません。
これは精神的にかなり違います。

理由④ 医師がクリニック内にいる

透析中は医師が院内にいます。

判断に迷ったとき、すぐに報告して指示を仰げます。
電話で当直医を呼び出して、来るまで一人で持ちこたえる、ということがありません。

看護師が判断して動く場面もありますが、一人で抱え込む必要がない体制になっています。

理由⑤ やることが、だいたい決まっている

血圧が下がったときにやることは、多くの場合こういったものです。

・下肢挙上する
・透析液の温度を下げる
・除水速度を下げる、または停止する
・それでも上がらなければ、医師の指示のもとで補液する

決まった順番があるわけではなく、患者さんの状態を見ながら判断します。
どれから始めても間違いではありません。

大事なのは、やることの選択肢が、あらかじめ分かっているということです。

病棟の急変は、原因も対応も毎回違います。
何が起きているのかを見極めるところから始まります。

透析は違います。
起きることがある程度決まっているぶん、打てる手も分かっています。

だから新人のうちでも、何をすればいいか迷いにくいと思います。

慣れてくると、起きる前に気づけるようになります

そしてもう少し働いていると、こうなります。

「この除水速度だと、後半に下がりそうだな」
「この方、最近よく血圧が下がるな」

こういう感覚が持てるようになります。

そうなると、下がってから対応するのではなく、下がる前に手を打てるようになります。

完全にゼロにはできませんが、過度な血圧低下を防ぐことができます。

最初は下がってから慌てていましたが、

今は「そろそろかな」と

先回りできるようになりました。

これは同じ患者さんを長く見ているからこそできることです。
透析看護の面白いところだと思っています。


チームで対応する、という感覚

透析の現場には、看護師だけでなく臨床工学技士がいます。

機械側のトラブルは技士さんが対応しますし、
患者さんの状態については看護師が見ます。

役割が分かれているぶん、一人で全部を背負わなくていい。

病棟時代は「自分がなんとかしなければ」と思う場面が多かったのですが、
透析ではその場にいる全員で対応するという感覚が強いです。

これは働きやすさに直結していると思います。


ごくまれに、重篤な急変も起こります

ここまで「対応しやすい環境」と書いてきましたが、それだけではないことも書いておきます。

数年に1回程度ですが、挿管や心臓マッサージが必要になるレベルの急変も起こります。

頻度としては非常に低いです。
ただ、ゼロではありません。

クリニックなので、初期対応をして救急搬送します

ここが病院との大きな違いです。

透析クリニックには入院設備がありません。
そのため重篤な急変時は、必要な初期対応を行ったうえで、救急車を要請します。

院内で完結させるのではなく、適切な医療機関につなぐまでが役割になります。

「クリニックだから対応できないのでは」と心配される方もいると思いますが、そのための体制は整っています。

急変時対応の研修があります

私の職場では、急変時対応の研修が院内で行われています。

いざというときに動けるよう、定期的に確認する機会があるということです。

年に数回あるかないかの事態のために、普段から備えておく。
これは病棟と変わりません。

滅多にないからこそ、

備えておくことが大事だと

思っています。


未経験で不安な方へ

病棟から透析へ来ることを考えている方に、正直にお伝えします。

急変対応は、病棟より落ち着いてできます。

トラブルの頻度がゼロになるわけではありません。
でも、

・患者さんの傾向が分かっている
・常に誰かが見ている
・すぐに人が集まる
・医師が院内にいる

この4つが揃っているだけで、心理的な負担はまったく違います。

病棟で急変対応の経験がある方なら、その経験がそのまま活きます。
むしろ「こんなに人がいるのか」と感じるかもしれません。

急変が怖くて透析を諦める必要はないと思います。


ただし、施設によって体制は違います

ここまで書いてきたのは、あくまで私の職場の話です。

透析クリニックは施設によって、

・スタッフの人数に余裕があるか
・臨床工学技士が何人いるか
・透析中に医師が常駐しているか

といった体制がかなり違います。

これは求人票には書かれていません。
気になる場合は、見学や面接のときに確認しておくと安心です。

PR

急変時の体制を、応募前に確認しておきたい方へ

  • スタッフの人数に余裕があるか
  • 臨床工学技士が何人いるか
  • 透析中に医師が常駐しているか
  • 新人へのフォロー体制があるか

この4つは求人票には書かれていません。レバウェル看護は、実際に入職した看護師さんへのヒアリングをもとに職場の内部情報を蓄積しているので、応募前に確認しておけます。

\登録・相談はすべて無料/

レバウェル看護で透析クリニックの求人を見る【無料】

情報収集だけの利用でも問題ありません

職場選びで見るべきポイントは、こちらにまとめています。


まとめ

透析中のトラブルについて、実際のところを書きました。

・血圧低下は週に数回あり、ゼロではない
・筋痙攣や気分不良もよく起こる
・ただし患者さんごとの傾向が分かっている
・常にスタッフがいて、すぐ人が集まる
・医師が院内にいるので判断を仰げる
・数年に1回程度、重篤な急変も起こる
・その場合は初期対応をして救急搬送する

「急変が少ない」というのは、起きないという意味ではなく、対応しやすい環境だという意味だと思っています。

透析の1日の流れについては、こちらで詳しく書いています。

PR

「求人票では分からない部分」を、決める前に確認しませんか?

  • 夜間透析の有無と、実際の終業時間
  • 穿刺を担当するのは看護師か、臨床工学技士か
  • スタッフの年齢層と、職場の雰囲気

この3つは、求人票にはほとんど書かれていません。レバウェル看護は実際に入職した看護師さんへのヒアリングをもとに職場の内部情報を持っているため、見学や面接の前に相談しておくとミスマッチを減らせます。

\登録・相談はすべて無料/

レバウェル看護で透析クリニックの求人を見る【無料】

情報収集だけの利用でも問題ありません/連絡頻度も調整できます

透析看護師
toseki-nsをフォローする
透析ナースのリアル

コメント

タイトルとURLをコピーしました